仰向けになると苦しい!妊娠後期、臨月のおすすめの寝方

 妊娠後期、臨月になり、仰向けに寝転ぶと息苦しく感じる妊婦さんが多いのですが、寝転んでいるのに何故息苦しく感じるのでしょうか。

 仰向けになると息苦しい理由、デメリット、おすすめの寝方を紹介します。

 仰向けになると息苦しい理由

 私達は横隔膜、肋骨の間やお腹にある筋肉を動かして呼吸していますが、妊娠後期や臨月になると、子宮が横隔膜や呼吸するのに必要な筋肉を圧迫します。妊娠前は鶏の卵ぐらいの大きさの子宮は、妊娠週数が進むにつれて、縦にも横にも伸び、臨月には妊娠前の100倍もの大きさに膨らみます。仰向けになることで、大きくなった子宮に横隔膜や筋肉が圧迫され、息苦しく感じるようになるのです。

 仰向けで寝るデメリット

 息苦しく感じるというだけでも、仰向けで寝たくないと思う妊婦さんは多いと思いますが、他にどのようなデメリットがあるのでしょうか。

眠りが浅くなる

 仰向けで寝ると、先述したように息苦しくなり、眠りが浅くなります。臨月はトイレが特に近くなるので、夜中に目が覚めると、起きてトイレに行くことになるかもしれません。布団から一度出ると、なかなか寝付けない方もいるのではないでしょうか。

腰痛になる

 仰向けに寝ると、私達の体重が頭や肩や腰などに分散されるのですが、体重の44%が腰にかかります。妊娠中は体重だけでなく、お腹の重さも腰にかかるので、寝ている間に腰痛になりやすいのです。

血流が悪くなる

 子宮に圧迫されるのは横隔膜や筋肉だけではありません。先ほど、妊娠前の子宮の大きさについて紹介しましたね。では、妊娠前の子宮の重さはどのぐらいかというと50グラム程度です。臨月には、子宮の重さだけで1000グラム程度になります。子宮の中には赤ちゃんがいるので、子宮と赤ちゃんの重さを合わせると3000グラムを超えます。重くなった子宮に、臓器や血管が圧迫されると、血流が悪くなり、足がむくんだり、静脈瘤になったり、仰臥位低血圧症候群になったりします。

 仰臥位低血圧症候群

 仰臥位低血圧症候群という言葉、聞いたことはありますか?聞き慣れない方が多いと思いますが、仰臥位低血圧症候群は、妊婦さんにとっても、赤ちゃんにとっても深刻な状態です。

 仰臥位低血圧症候群について、詳しくみていきましょう。

仰臥位低血圧症候群とは

 立っている時に起きやすい脳貧血(立ちくらみ)ですが、仰臥位低血圧症候群になると、寝転んでいるのに脳貧血になります。重くなった子宮に血管が圧迫されることで、血流が悪くなり、血圧が急激に低下するためです。

 私達の血液は心臓から身体全体に送られ、送った血液を心臓に戻して、血液を循環させています。しかし、血流が悪くなると、心臓に戻る血液が減り、また、心臓から送られる血液も減るので、血圧が低下します。身体全体をめぐる血液が減ると、妊婦さんだけでなく、赤ちゃんも苦しくなってしまいます。

主な症状

 仰臥位低血圧症候群の主な症状は、息苦しい、動悸がする、冷汗が出る、吐き気がするなどです。このような症状が現れたら、仰向けから横向きに寝転ぶなど、体勢をすぐに変えてください。

 妊娠後期や臨月になると、胎児心エコースクリーニングをする妊婦さんも多いと思います。通常、このスクリーニングは仰向けになって行いますが、身体に異変を感じたら、その旨を医師に知らせましょう。病院や医師によって異なるかもしれませんが、横向きになった状態でスクリーニングを続けてくれる場合があります。

 おすすめの寝方

 妊娠後期、臨月の妊婦さんが仰向けで寝るデメリットを呼んで、「うつ伏せ寝もできないから、横向きで寝よう。」と思われた方も多いのではないでしょうか。お腹の大きな妊婦さんには、シムズの体位がおすすめです。

 シムズの体位とは、左が下になるように、横向きに寝転ぶ体勢です。左が下になるように寝転ぶと、左足が下になりますね。左足はまっすぐ伸ばし、右足は付け根、膝を曲げます。そして、お腹が真下にならないように、少しうつ伏せになります。寝ている間にうつ伏せにならないか心配な方、体勢をとるのが難しい方は、抱き枕やクッションを両足の間に挟むといいですよ。

 まとめ

 仰向けになると息苦しい理由、デメリット、おすすめの寝方を紹介しました。

 大きく、重くなった子宮が、横隔膜や呼吸するのに必要な筋肉、臓器や血管を圧迫するため、息苦しく感じたり、血流が悪くなって、足がむくんだり、静脈瘤になったり、仰臥位低血圧症候群になったりします。特に仰臥位低血圧症候群になると、妊婦さんだけでなく、赤ちゃんも苦しくなってしまうので注意しましょう。仰向けで寝るのがつらい方にはシムズの体位がおすすめです。

 その時の体調に応じて体勢を変えて、リラックスして寝ましょう。

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