口座維持手数料の導入が検討されている理由と最小限に抑える方法

 最近、ニュースでよく耳にするようになった口座維持手数料。口座維持手数料とは、その名のとおり、口座を維持するために、銀行が預金者から徴収する手数料です。海外では口座維持手数料を既に導入している国があるのですが、日本でも導入することが検討されています。

 何故、今、口座維持手数料の導入が検討されているのでしょうか?手数料を最小限に抑える方法はあるのでしょうか?

 日本で口座維持手数料の導入が検討されている理由と手数料を最小限に抑える方法を紹介します。

口座維持手数料導入が検討されている理由

 海外で導入されている口座維持手数料を、日本でも導入することが検討されている理由は、一言でいうと、銀行の経営不振です。

 銀行が経営不振に陥っている理由を詳しくみていきましょう。

口座維持に莫大な経費がかかっている

 銀行で口座を開設したことがある方ならご存じだと思いますが、口座開設は無料です。預ける金額が高ければ高いほど、銀行から喜ばれますが、預ける金額が1円でも、口座を開設したことを感謝されますよね。中には、キャンペーンにつられて、口座を開設した方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 しかし、無料で開設した口座を維持するために、銀行は1口座あたり年間3000円の管理費を支払っています。日本には、4.8億もの口座があるといわれています。つまり、銀行全体で、1年あたり1兆4400億円(年間管理費3000円×4.8億口座)もの管理費を支払っているのです。これでは、銀行の経営を圧迫してしまいますね。

日銀のマイナス金利政策

 昔から銀行にお金を預けていらっしゃる方なら分かると思いますが、利息はどんどん少なくなっています。2010年の普通預金の利息は平均で0.038%でしたが、2019年では0.001%程度。銀行に100万円預けても、10円しか利息がつきません。マイナス金利政策は、利息が少なくなっている原因の一つといわれています。

 マイナス金利政策は、日本銀行にお金を預けている民間の金融機関の金利をマイナスにする政策です。つまり、私達個人が銀行にお金を預けても、私達の預けたお金が減るということはありません。しかし、銀行は個人に対して支払う利息を少なくしなければ、経営が成り立たなくなってしまいます。

 では、利息が少なくなった私達はどうするかというと、利息が少しでも高い銀行に預け替えますよね。私達が預けたお金を使って、銀行は融資をし、金利で売り上げを確保しています。私達が銀行にお金を預けないと、銀行は融資できなくなるのです。マイナス金利政策によって、銀行の経営は悪循環に陥っています。

キャッシュレス決済

 クレジットカードはもちろん、PayPayや楽天ペイなど、スマホを使ったキャッシュレス決済を利用する人が増えていますね。財布の中に現金が入っていなくても、クレジットカードやスマホを使って買い物をすることができます。これは、言い換えると、ATMでお金を引き出す必要がないということ。お金を引き出したり、預け入れたり、振り込んだりする預金者から手数料を徴収して、銀行は売り上げを確保しています。キャッシュレス決済を利用する人が増えることによって、銀行の売り上げが減っているのです。

 また、これは将来的な話ですが、現在の法律では、給与は原則現金払い、例外として銀行振込によって支払うことが定められていますが、キャッシュレス決済に関する法整備や技術開発が進めば、銀行を利用せずに、スマホ一つで給与振込ができるようになるかもしれません。そうなると、銀行の存在価値が更に低くなってしまう可能性があります。

口座維持手数料を最小限に抑える方法

 銀行にお金を預けているだけで徴収される口座維持手数料。口座維持手数料を最小限に抑えるために、私達がするべきことは、使っていない口座を解約することです。使っていない口座から、口座維持手数料が差し引かれるのは勿体ないですよね。3万円預けている口座であれば、10年間で空っぽになってしまいます。

 先述したように、日本には、4.8億もの口座があるといわれています。日本の人口は1.2億人。つまり、平均すると、一人あたり4口座以上開設しているのです。会社から給与振込用の口座を開設するように言われて開設した人、賃貸住宅の管理人から水道光熱費の引き落とし口座を開設するように言われて開設した人など、必要に迫られて開設した人もいれば、キャンペーンや高い金利につられて開設した人もいるでしょう。転職したり、引っ越したりして、使っていない口座はありませんか?ここ半年使っていない口座は解約して、メインで使っている口座にまとめましょう。

 また、忘れがちなのが、銀行が合併する前に開設した口座です。例えば、三菱UFJ銀行の口座をもっている人の中には、三菱UFJ銀行の口座を1つもっている人もいれば、2つもっている人もいます。三菱UFJ銀行(旧三菱東京UFJ銀行)は、東京三菱銀行とUFJ銀行が合併して、2006年に設立された銀行です。合併する前に、東京三菱銀行とUFJ銀行それぞれで口座を開設した人は、新しい通帳に繰り越しする(統合する)手続きをしていなければ、三菱UFJ銀行に2つの口座をもっていることになります。更にさかのぼると、東京三菱銀行は東京銀行と三菱銀行が、UFJ銀行は三和銀行と東海銀行が合併して設立された銀行。中には、三菱UFJ銀行に4つの口座をもっている人がいるかもしれないということなのです。

 口座を解約するためには、銀行の窓口に出向かなければいけません。仕事をしている方は出向く時間がないと思いますが、口座維持手数料が導入されると、窓口は混雑する可能性が高いです。今のうちに出向いておきましょう。

まとめ

 日本で口座維持手数料の導入が検討されている理由と手数料を最小限に抑える方法を紹介しました。

 日本でも口座維持手数料を導入することが検討されている理由は、銀行の経営不振です。口座維持手数料は海外でも既に導入されているため、日本でも導入されることは十分考えられます。

 口座維持手数料を最小限に抑えるために、私達がするべきことは、使っていない口座を解約することです。使っていない口座を解約すれば、私達は預金を管理しやすくなります。また、銀行は口座の管理費を削減でき、双方にとってメリットがあります。

 ニュースや新聞で最新情報を入手して、今後の動向に注目しましょう。

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